5人の王子とお姫様!
chapter*6
転校生と仲良く…?
季節は秋。
羽織ったカーディガンの下からでも少し涼しくなったな、と感じるそんな10月のある日。
「今日転校生が来るって!」
授業を一緒に受けているA組の教室で、隣に座る琉羽の言葉に驚いた。
「…え、このクラスに…?」
「うん。女の子だって言ってた。良かったね天音!」
それが女の子だからか、ちょっと気分が良くなる。
でもやっぱり怖いのが正直なところ。
中学の時のことがあるから。
複雑な心境が表情にまで表れていたのか、琉羽に眉間を指差しでツンッと突かれる。
「天音、難しそうな顔してる」
「…そんなことない、けど…」
ちょっと、不安なだけ…。
あっと何かを感じた琉羽は、ちょっと考え込む。
「ねえねえ、天音」
「…なに?」
「僕、天音が好きだからね!」
……?