5人の王子とお姫様!
両手を掴まれてブンブンと大きく上下に振られる。
……この人、何がしたいんだろう…。
「……よろしく」
騒がしくて、すぐ大声出すし、よく分かんないことするし。
少し苦手な人種だと気付いて、さりげなく聖の隣に移動する。
聖には不思議そうな顔をされたけど、知らない。
さっと顔を逸らして素知らぬフリをした時。
「お、えらいベッピンがおるやん。ジブン、どちらさん?」
妙に陽気な関西弁が聞こえて視線を向けると、誰かが食堂に顔を覗かせていた。
流石にこれだけ人が密集すると、この空間が手狭に感じる。
ということで、親交を深める会と称してリビングでお喋りをすることになった。
荷物、まだ置いてきてないけど……いいや。
キャリーケースをすぐ側に置いて、椅子に腰をおろす。
ソファーに琉羽と、関西弁の男の子が座る。