5人の王子とお姫様!
キッチンの向こうに目をやって、ため息をついた。
楓斗、私と仲良くしてくれないかもしれない。
少しだけ上手くやれると思っていたから、一層落ち込む。
いやいやいや、でもここで終わりじゃない。
馴染むには、きっと。
私も仲間入りを果たさないといけないのかもしれないと思い至った。
ここで生活する以上、まずは……
個性的な彼らを受け入れないと。
落ち込んだことは水に流して、立ち直る。
うん、うんとやる気を漲らせた。
この寮の全員が全員、紛れもない変わり者。
私はこの日、認めた。
ここは、変人のオンパレードなのだと。
それは否定しようがない事実だった。