5人の王子とお姫様!
食堂に入ると、真っ先に気付いてくれた聖。
相変わらずキラキラって笑う。
眩しすぎて、何となくこの笑顔が苦手になっていた私。
でも、決して悪い意味じゃない。
ただ、なんか……羨ましいなって思ったりするだけ。
テーブルを見ると、既にそれぞれの席には料理が並べられていた。
水々しい生野菜サラダ、こんがり焼きサンマ、ふんわりだし巻き卵、その他もろもろ。
ここに来て初めての朝食メニューがこんな感じ。
気が利くのか、世話好きなのか…
私が席に着く前に、空席に味噌汁とご飯を置いてくれる。
それを見て、またお腹が小さく鳴った。
まだ湯気の出ているワカメの味噌汁と、炊きたての光るご飯粒が食欲をそそる。
「…これ、全部…」
「うん、僕が作ったんだ。何しろこの寮には、他に家事をする人がいなくてね…」