5人の王子とお姫様!
放っておいたら聖の仕事が増えるし……
どうしようかな…。
中に入って直接起こせたら楽だけど。
そんなことを考えながら、何気なくノブを回してみる。
ガチャリ、簡単に開いた扉。
……不用心。
まさか鍵をかけていないとは。
呆れつつ中を覗くと、カーテンが締め切られていて薄暗い。
これは確実に寝てる。
勝手に部屋に上がることにした。
一瞬、不法侵入の文字が頭にちらついたけど、そもそも鍵をかけないのが悪い。
適当に言い訳をして、部屋を見回す。
部屋の作りはどこも同じらしいけど、暗いせいか視界が開けない。
手探りで歩いて行くと、ベッドが目に入った。
丸く盛り上がっている布団を覗き込むと、熟睡中の琉羽がいた。
「琉羽、起きて」
「ぅ……ん…」