5人の王子とお姫様!
何というか……
いろいろ台無しになった気分。
別に何もなかったけど。
「な、え、なな何で!?え!?え、ええ!!」
こうなったら最早、色気もへったくれもあるわけない。
状況を説明しようと思ったけど、とても話ができる状態じゃなくて止めた。
これじゃあ、何を言っても無駄だし。
もう、どうでもいいや。
慌てふためく部屋の主を置き去りに、私は部屋を出た。
今なら、面倒を放置して爽やかに笑っていた聖の気持ちが理解できた。
何かあるたび付き合っていたら、こっちの身がもたない。
きっと、そういうことに違いない。