5人の王子とお姫様!
「大変だったみたいだね。面倒なことを頼んでごめんね」
「……別に。面倒くさいことはあった、けど…」
また申し訳なさそうな顔をする聖に、言わなくていいことを言ってしまう。
面倒とか、聖には思ってないのに。
誤解する言い方をしてしまったことに落ち込んだ。
と、光邦が楽しそうに笑いながら頬杖をつく。
「その面倒なこと、当てたろか。
琉羽やろ?あいつの寝癖の悪さは聖以外手ぇつけられへん。何かしらされたんやろ」
「どや?」と問いかけられて、ふい、と顔を逸らす。
こっちはこっちで図星をついてくる。
しかも、何でも分かってるって態度がムカつく。
無言のまま席に着くと、琉羽が空を引き連れてリビングに入ってきた。
「ほぉーら、くー起きてっ。朝だよー!」
半分寝ている空を引きずって、力の限りソファーに放った。