5人の王子とお姫様!
琉羽と光邦は終始騒いで、周囲に気を配る様子なんて微塵もない。
まあ、そんなことできる人たちだとは思ってないけど。
それにしたって度を越した煩さだ。
離れた席に座っていたのがせめてもの救いかもしれない。
向かいには黙々と食事をする楓斗。
隣に座るのは食事しか目に入っていない空。
比較的普段は大人しい2人の側で、私はほっと息をつく。
みんなを起こしてきた見返りに聖に要望した山椒。
それをそのままご飯にふりかけて食べながら、白けたような陰湿な視線をいくつも感じたけど。
それが何故だか分からない私は、気のせいだと思うことにした。
あと、気になることといえば……
ちらり、隣の人物を見る。
凄まじい速さで空の皿からはおかずが消えて、あっという間にそのお腹に吸収されていく。