5人の王子とお姫様!



楓斗、いつからいたんだろう…。



「……」


「……おい、今更気付いたみたいな顔すんなよ」



あ、バレた。


これ以上また何か考えてたら顔に出そうだ。



楓斗の怒る顔を想像して、素早く目を逸らす。


なんとなく、身の危険を感じたから。



「てゆーかさぁ、楓斗がそれ言うのー?」


「ぶはっ。お前ほど女嫌い極めた奴はいないやろ!」


「……お前ら、そんなに喧嘩買って欲しいか」



さっきの話を引きずりたいらしい、楽しそうな琉羽と光邦。


もはや呆れ果てて怒る気も湧かないと言った楓斗は、顔を歪ませる。



……ここまで人をからかうことを極めた人たちもそういないと思うけど。


その突っ込みは、心の中で呟くに留めた。


これ以上騒がれても面倒くさいし。


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