5人の王子とお姫様!
「あんった、あたしに恨みでもあるわけ!?」
え、沢山あり過ぎて反論できない…。
けど、それを言ったら色んな意味で私も終わる。
それは流石に分かったから口を噤む。
「あんたのために後でこっそり教えてやろうと思ったけど、もうやめた!
天音、あんたが新入生代表!すっぽかしたらタダじゃおかないからよぉーく頭に叩き込んでおきなさいよ!以上、終了!!」
光邦の陰に隠れて、事が過ぎ去るのを待っていた私に、よく分からない通達がされた。
マイクを叩きつけるように舞台裏に引っ込んだ叔母さんには聞けない。
聞いたら私の命が終わる。
あとで聖に聞こう…。
威厳も何も台無しのハプニングに、体育館のざわつきは治まる気配を見せなかった。