秘密の恋~絶対に知られちゃいけない恋だったのに~
「俺さ、そろそろほんとに腹減ったかも。」

「あ、ほんと、食べてないもんね。食べる?
わたしも途中だったし。」

「うん。」

もう11時になっていた。
明日は月曜日。仕事だ。

パスタを食べながら、わたしは佑介に言った。

「佑介。わたしここに引っ越してきてもいい?」

「え?マジ?」

佑介の眼が輝いてる。

「いつ引っ越す?
俺は今すぐでもいいくらいだぞ。」

「今月いっぱいでアパート引き払おうかと思って・・・
6月からこっちに・・・。だから来週末引っ越しってどうかな?
佑介またシンガポールだったら、わたしひとりでも持ってこれるレベルの荷物だから・・・」

「うん。なんとか休みとれたらいんだけど・・・無理だったら頼むわ。」

「うん。大丈夫!」

「でさ、佑介のこともっと知りたいなと思って。
佑介が昔何してたのかとか、どんな映画が好きなのかとか、スポーツ何やるのとか?」

「そんなのいつでも教えてやる。
ちなみに俺は中高ずっとバスケやってたし、映画はアクション系だな。」

「ふうん・・・。」

「華は?」

「ふふふ。実はわたしもバスケ。」

「マジか?」

「うん。でも、映画はコメディ好きかも。」

「なんだよ。じゃあ今度両方見てどっちが面白いか見比べようぜ。」

「うん。それいいかも。」

そんなたわいもない会話も楽しい・・・。


その日は佑介の家にとまり、佑介の家から出勤した。
< 108 / 146 >

この作品をシェア

pagetop