秘密の恋~絶対に知られちゃいけない恋だったのに~
~瀧佑介side~

いい加減俺もプツンときた。
笑顔が見たいだと?
誰のせいで笑えてないかわかってんのか?

「おまえ、それ本気で言ってる?」

きっと怒りが顔にもでてんだろ。
でも俺だって人間だ。
華に気遣うにも限界ってもんがある。

「おまえだろ?原因は。
自分の殻に閉じこもってんのは。
俺には何も説明せずに自分の心の中に何かをかかえたままでいんのは。」

華を抱きしめていた手を離すと華は今までになく目を大きく見開いて驚いた表情をしている。

「俺ってそんなに信用ないのかよ?
そりゃ俺だっていくらお前のこと好きだって言ってもな。俺に何も話してくれないお前の前で笑顔でいれるわけねぇだろ?
たおれたことを隠してたのは、お前に心配かけたくないからだ。
ただでさえ秋田さんに会ってからおかしいお前に・・・」

怒るにはもってこいの真っ暗な部屋だった。

「ごめん・・・」

しばらく沈黙していた華が意を決したように俺を見た。

「わかった。話す。」

華の眼差しはまっすぐだった。

そして、華と秋田さんの関係を華はゆっくりと話した。

華の言葉にウソはない。
それは直感でわかる。

「こんなわたし・・・他の男と結婚の約束までしてたんだよ。いやでしょ。
もう振ってくれてもいいよ。」

一通り話した華の頬を涙かつたう。
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