秘密の恋~絶対に知られちゃいけない恋だったのに~
「木村詩乃って言ってもわからないですか?」

木村って・・・?

「あ!!小学校の時の木村?」

「やっと思い出してくれた・・・」

ほっとした顔をするが、小学校のときの木村なら、クラスの隅っこにいた目立たない女子だったはず。
俺はいつももっと活発なやつらと遊んでた。

ほとんどかかわりなかった女子に覚えてないって泣かれても・・・困る。

「思い出したっていうか、別に俺、お前とは仲良くなかっただろ?
ただ、6年だったかな?でクラス一緒だっただけじゃん。
そんなん覚えてないっていわれても困んだよ。」

小早川の顔がしゅんとなった。

「そうですよね。わかってます。わかってますけど・・・
小学校の時好きだった瀧くんに再会できて、マキさんの結婚式でとなりでお話しできて舞い上がって・・・こんなことまでしてしまいました。ごめんなさい・・・。」

「詩乃。気がすんだか?もういいだろ?」

怜児におさえつけられていたオトコが怜児に会釈して立ち上がって、詩乃をひっぱってこちらへやってきた。
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