秘密の恋~絶対に知られちゃいけない恋だったのに~
そのあとは夜景もそこそこに、部屋に直行すると、玄関を開けたとたんに華をもう一度抱きしめた。

「華。はやく見せて。ほんとのお前。」

「待って。」

「待たない。」

唇を重ねる。華の首筋に唇をはわせると、吐息がもれた。

「行くぞ。ベッド。」

俺は華をお姫様だっこし、ベッドに直行した。
もう我慢できない。
華も同じだ。

ゆっくりと服をぬがせ、ゆっくりとじっくりと華を味わう。
もう何の嘘も枷もない俺たちは、本当の自分をさらけ出した。

華はあったかくて、愛しくて・・・そして華の俺に対する想いが伝わってきて、俺も自分の想いを華にぶつけた。

華は一筋の涙を流した。

「佑介。好き・・・。」

華の言った一言にすべてがこもっていて、俺は泣きそうになった。

「先に言うな。俺が先に好きになったんだぞ。」

「ふふ。」

華が笑っている。

「笑ってる顔かわいい。」

「え?」

「だって笑わなかっただろ。ほとんど。だから、もっと笑って。」

照れて向こうを向いてしまう華を、もうどうしようもないくらい愛しくて抱きしめる。

「華・・・。お前のこといろいろ聞きたいって思ってる・・・。何があったのか?なんでアモーレで働いてたのか?なんでそんな地味なかっこしてんのか?」

「うん・・・」

「言いたくないなら・・・徐々にでもいいから教えてほしい。」

「うん・・・」

「ただ、これだけは教えて。もう借金は返し終わったんだな?」

「え?なんで知ってるの?」

「ママに聞いた。借金があったからアモーレで働いてたって。こんなとこで働く娘じゃないって言ってたな・・・。」

「ママが・・・。あーママ。」

華は顔を覆った。
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