秘密の恋~絶対に知られちゃいけない恋だったのに~
「いや、もうそんな感じに見えたんだよ。」

「そんな感じだし。な、華。」

「え?」

そんなかんじって・・・どんなかんじよ。それ。

「あ、まぁ・・・」

「ははは。彼女のほうはまだまだだな。がんばれよ。佑介。」

「うるせぇ。黙れよ。」

「はじめまして。」

横から小さくてかわいい奥さんが挨拶をしてくる。
イケナイ。わたしからしないといけないところなのに。

「こちらこそ。はじめまして。よろしくお願いします。奥さんですか?」

「ええ。瀧くんのことは高校から知ってるの。3人とも同級生だったから。なんか落ち着いちゃってビックリ。」

「落ち着いてるよ。俺はいつでも。
それよりチビたちはどうしたんだよ?」

チビ?

「あー。ばあちゃんが見てくれてる。2人でたまには行って来いって。」

「ふうん。
あ、華。こいつらもう2人も子どもいんだよ。またそのうち店行ったら会えるよ。」

「え?2人もいらっしゃるんですか?すごい!」

「まあな。2人もいたら、家の中はグシャグシャで年末の大掃除どころじゃなかったけどね。
じゃあ、俺らもお参り行ってくる。また来いよ。」

「おぅ!」

長坂夫婦と別れると私たちはマンションに戻り、また愛し合った。

毎日毎日よくやるなと自分でも思う。けど・・・とても充実していて毎日が楽しかった。



人を好きになることを20歳のときに忘れてしまったかと思っていたけど、佑介がそんなこと変えてくれた。


佑介・・・大好きだよ。
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