秘密の恋~絶対に知られちゃいけない恋だったのに~
疲れ切ったけど、今日は佑介に会える。
それだけで疲れなんて吹っ飛ぶ。

佑介の家で夕飯の用意をしてると電話が鳴った。
あれ?

『はい。』

『華。元気だった?』

親友のまどかからだ。彼女だけは唯一わたしがビンボーになってもそばにいてくれた本当の親友。

『どうしたの?まどか。電話なんてめずらしい。』

『今日は報告があって。実はさ、結婚すんだよね。』

『ウッソ。マジ?マキくんと?』

『うん。』

『いつ?』

『2月。』

『はや。それってもしかして・・』

『ん。まぁね。想像どおりだよ。
でね、結婚式はそれもあってやめようってことになって。2月にウチの実家のお庭でパーティすることになったの。』

まどかの実家の庭ならパーティーくらいそりゃできる。まどかはれっきとしたお嬢様で家もでかい。

今も実家の工務店でバイトしている。今度結婚するマキくんもその工務店で働いており、どっちにしても将来的には結婚するつもりだったんだろうけど・・・

たぶん子どもができたことで踏み切ったんだろう。
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