復讐狐 2.5〜狐ノ窓〜
「じゃあ誰なの?!ノエルは誰を殺したの?!教えなさいよ!!」

『復讐』といっても様々な方法がある。
しかし、正気を失っている萌夢叶には、
もはや、『殺人』という方法しか頭になかった。

「あのさあ、僕にも守秘義務があるんだよ。それにね…」

復讐狐は自分の腕を掴んでいる萌夢叶の手をおもむろに離し、萌夢叶の耳元で囁いた。

「世の中には知らない方がいい事だってあるんだよ。」

「…は?」

萌夢叶には、目の前の狐面を被った怪しい男の言うことが理解出来なかった。狐面の所為で表情は分からないが、口調から、真剣に忠告されたことは理解できた。
しかしそれでも、萌夢叶は乃絵琉の復讐内容を知りたかった。
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