復讐狐 2.5〜狐ノ窓〜
「うわあああああああああっっっ!!!」

萌夢叶は再び泣き叫ぶことしかできなかった。
しかし、いくら泣き叫んだところで、復讐狐が再び萌夢叶の前に現れることはもう無い。

暫くすると、居眠り運転をしていた乃絵琉を轢いたトラックの運転手が、慌ててトラックから出てきた。しかし、そんなことにも気付かず、浅海萌夢叶はいつまでも名取乃絵琉の遺体にしがみついて泣き叫んでいた。

僕の仕事は『人助け』じゃない。『復讐』だ。
君が馬鹿な依頼なんかせず親友を信じていればこんなことにはならなかったんだよ。

遠くから見据えていた復讐狐は、2枚の依頼書を見比べた。
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