手紙

そして30日の日

「はーい、良子こっちこっちよ!」

「はは、あいかわらず元気だね直子」

「元気?だった」
と、仲間達。

互いに近況を連絡しあい、楽しい時を過ごす。

「じゃじゃじゃーん!」
と突然直子が大きい声を出した!


「いつになくどした?」

「ついに結婚する事になりましたー!へへ」

「おおっ、おめでとさーん直子」

仲間だね。皆わいわいとお祝いの言葉を述べる。


そして私も。
「おめでと直子、幸せになってね。私の分も」

「うん、ありがと良子。」

皆、そうやって結婚していって幸せになっていくんだね。皆、そうやって……。

「良子はどう?少しは落ち着いた?」と友達。

「うん、ありがと。前向きに考えるようにしてる」

「そっか。それがいいね。それが良子だもん」

「そういえば、ねぇねぇ、良子と武田さんって、もう少しで知り合った日だよね。懐かしいね、まだ皆、学生だったもんね、あの坂道でさ」

もう1人の友達が突然言った。


「そう、だね。もう、少しか……。」


私、悲しさで忘れていたのかな?
出会ったのは来月の7日。もう少しだったんだ。

はっ、あの手紙!
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