大好きで大嫌い



入学式も終わって数日が経った頃…



「りこ、おはよー。」
「ゆう、おはよ。」
「あいかわらず眠そうにしてるな。」
「朝早すぎねんもん。今日も授業中寝るさー」

私の名前は、上村 りこ。
そして毎朝電車で合流する友達、野上ゆう。

「いいよなー、りこは。
寝ても点数とれるから。」
「ゆうは点数とれなさすぎ。」
そんな何気ない会話で笑って毎朝一緒に登校。
部活も一緒で下校も一緒。
試合のバスでも隣に座って
私のイヤホンを片方ずつつけて
一緒に音楽聴いて盛り上がった。
部活終わりの下校のときは、
音楽を音量MAXにして、
熱唱しながら自転車で駅まで帰る。

そんな日常が大好きだった。
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