命が別れるそのときまで
物語みたいに、親友だった男は突然いなくなった。
小さな頃から、頭も運動神経も顔も性格もいいという、まるで物語の主人公みたいだった親友は、これもまた物語みたいに、ある日突然交通事故に巻き込まれて死んでしまった。
……物語みたいに、最愛の恋人にプロポーズした日の夜のこと。
五年前の、こと。
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