セキヨウに想う
序章

第一節:回想と想い


「ねぇ。」

「ん……。」

「私、また立てるかなぁ?」

「なっ、立てるよ。何言ってんだよ。立てるさ!」

「そっか、立てる、……か。」

「立てるよ!また、舞台に立てるさ!」

「だよね、ありがとう。夕陽、が赤い……や。」

「うん。綺麗な、夕陽、だな。」


それが、その時2人で話した最後の会話だったろう


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