カゼカオル
恥ずかしくなって彼女は
僕の胸に顔を埋めた。

「もう一度僕の恋人になってほしい。」

埋めたまま小さくうなずいた。

「今日は帰らないで。
雨が止むまでずっと一緒にいて。」

子犬のような顔で僕を見つめた。

首を横にはふれなかった。

< 125 / 147 >

この作品をシェア

pagetop