カゼカオル
「河上。お前なんか顔色明るくなったな。」
紙カップのミルクティーを吸いながら
近寄ってくる。
「気持ち悪い。
薫と今度の連休に行くことになった。」
やる気に満ち溢れていた。
「おお〜〜!やるじゃねえか!」
これだけは藤田に感謝しなければ。
「ただ、あまりハメ外しすぎんなよ。
薫ちゃんを傷つけることになる。」
どういう意味だ。
「大丈夫だよ。ほんとありがとな。」
傷つけるわけがない。
むしろいい事じゃないか。
このときはなにも深く
考えずにいた。