カゼカオル
帰りの新幹線は静かだった。

彼女は泣き疲れ、うとうとするうちに
僕の肩に頭を傾け寝てしまった。

僕はただ記憶を戻して欲しかった。

それだけだった。

こんなつもりじゃなかったのに。

薫を悲しませるなんて。
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