カゼカオル
「このままでいいのか?お前。」

「俺がもしお前の立場だったら、
すぐさま彩芽ちゃんと別れて
彼氏から奪いにいくけどな。」

藤田の考えにはついていけない。

「俺にそんな勇気はねぇよ。
奪ってまで。今は薫の幸せの方が
大事なんだ。」

「あっそ。ならいいよ。
お前にその勇気が出るまで俺はなにも
言わない。これだけは言っておく。
自分にとって1番後悔しないようにしな。
あと、明日からは学校来い。」

「わかった。いくよ。」

ふふっ。

藤田はいつも通り笑って、
僕の家を後にした。
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