カゼカオル

大山隼也という男は一体なんなんだ。

どうしてそんなに完璧なんだ。

いくら欠点を探そうとしても見つからない。

「風太くん。
そういえば君って薫の元カレだっけ？」

向こうから話しかけてくるなんて
嫌な感じがする。

「そうだけど。それがどうしたの。」

僕は少しでも強気なふりをした。

「いや、あのさぁ。
中学のころの薫ってどんなのかなぁって。」

これは僕に対するちょっとした
嫌がらせなのか。