聖なる告白
「気が合うし、食べ物の好みも似てるし、そばにいると楽しいっていうか、嬉しいっていうか。それまで意識してなかったことに、あの時初めて気が付いた。だからつまり、あなたが宮森一平君だから暴走できたの。肉欲のままに!」


ひっくり返った声が、静かなティールームに響きわたった。

周囲の痛い視線を感じて私は縮こまるが、一平君は微動だにしない。


「付き合い始めてからも、あなたをどんどん好きになってる。今ではもう、一平君のいない人生なんて考えられないよ」

「……」

「以上、です」


全部言い切った。でも結局肉欲を告白しただけのような。

だけど、これが私の偽らざる気持ちだ。だって、いくら体格が好みでも、中身が一平君でなければ意味がない。

わかってほしい。


「何となく、わかってたんだ」

「……え?」


一平君は眼鏡を外し、目をこすった。よく見ると、少し充血している。
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