聖なる告白
彼は冷静に見えるが、やはりいつもと違う。穏やかで優しいけれど、決して淡白な男性ではなかったのだ。

いやむしろ、もっと激しい情熱を感じる。


「僕は感謝してる。優美との出会いを演出してくれた山科さんに。そして、君が惚れてくれた僕のカラダに」

「一平君」


彼はまっすぐに向き直り、私を見つめる。

体が火照るのは、ジンジャーティーの効果だけではない。


「僕も優美が大好きだ。ずっと前からいいなと思ってたけど、付き合いだしてからはもう、セーブするのが大変なくらい、のめり込んでるよ」

「うっ、うっ、嬉しいい~」


聖なる夜の、聖なる告白。

降りしきる雪のように、けがれなき、二人の真っ白な気持ちだ。
< 34 / 35 >

この作品をシェア

pagetop