星に願いを
あの夜空
夏の事。

いつも、見ていた。

ベランダから、ダイアモンドのような

星が瞬く、空のじゅうたん。

私は、1つの星に目を奪われた。

じっとこちらを見ているようで、

心のなかで話しかけた。

「今日も、あなたと目があったね。」

「今日は、綺麗な空だったね。」

夏の夜空の1つの星にいつも話しかけた。

でも、今は、もう、いない。

時が流れ、いつの間にか、秋になった。

夏のあいだにしか姿を見せない1つの星は、

見えなくなってしまった。

手を伸ばせば、届きそうな空。

もう、届かない。

あの星は今、どこにいるのだろう。

今も、心の中で、話し続けている。

見えないけど、きっと、心は

繋がっている。と信じて、

今日も、私は、ささやいています。
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