絶対にバレてはいけません


車に揺られること数分。

涼くんは近くの海岸の駐車場に車を止めた。


「ついたよ。懐かしいでしょ、ここ。」

とわざわざ私の座る助手席のドアを開けて手を引いてくれる涼くんに私は

「うん。二人で学生のころよくきたね。」
と答えた。


涼くんが連れてきてくれた海は、私が何かあったときによくきて二人で話した思い出の場所。

「久しぶりにきてみた。

変わってないな。」

「そうだね。よく夏は涼くんと制服のまま水かけあったり遊んだね。

楽しかったなぁ。」

私の青春だったあの頃を思い出す。


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