私達の世界はタイトル未定。
炊き込みご飯を一口口に運ぶと、実家とは違う味だが結構好みの味で、もう一口。
「めっちゃ美味しいです」
「ホ……ホントですか?」
「はい、美味しい。鳰さんも食べて下さい」
電気を付けるか付けないか微妙な明るさで、夕日の沈むほんのり暗い部屋で、二人でご飯を食べる。
テレビは付いておらず、開けた窓からはアパートの前の道を通っているらしき、小さな子供達の無邪気な声が聞こえてきた。