私達の世界はタイトル未定。



 食事後、断られたが後片付けまで終え、お土産を持たされて部屋を出ろうとした所、俺は冷蔵庫に貼ってある一枚の写真が目に入った。

「これって、守屋さんですか?」

「あっはい、そうなんです……中学生の時の写真です」

「へぇ」

 思春期のはずなのに、距離なく二人は笑顔でピースをしている。学ランを着ている守屋さんに、セーラー服姿の鳰さん。

「ずっと仲良いんですね」

「も、守屋君は……優しいから」

「優しいんだ」

「……は、はい」



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