私達の世界はタイトル未定。




「っ……だ、大丈夫です。何色ですか」

「いやいや、そんなに緊張しなくても」

 男子生徒は私の話し方がおかしいからなのか、話す様子を見ており、話を進めない。

「おっくに、ボックス……あ、あるので。何色か」

「俺、こんなに人に緊張されたの初めて。そんなに怖いかな? 確かに大学入ってイメチェンはしたけどね、怖い感じじゃないと思うけど」

「やっ、ちっ……ちが……」

 あぁ、こうなるから、学生課には来たくなかった。

 総務課にいた頃は、内部での関わりが多く、電話を取る機会もまだ少なかった。



< 16 / 459 >

この作品をシェア

pagetop