私達の世界はタイトル未定。
「っ……だ、大丈夫です。何色ですか」
「いやいや、そんなに緊張しなくても」
男子生徒は私の話し方がおかしいからなのか、話す様子を見ており、話を進めない。
「おっくに、ボックス……あ、あるので。何色か」
「俺、こんなに人に緊張されたの初めて。そんなに怖いかな? 確かに大学入ってイメチェンはしたけどね、怖い感じじゃないと思うけど」
「やっ、ちっ……ちが……」
あぁ、こうなるから、学生課には来たくなかった。
総務課にいた頃は、内部での関わりが多く、電話を取る機会もまだ少なかった。