私達の世界はタイトル未定。
「鳰さんは、土日何するんですか?」
「……も、守屋君と約束があります」
「頻繁に会ってるんですね」
「そ、そう、ですね。誘ってくれるから、感謝してます」
もし誘う相手が俺だったら? 嫌がられるのだろうか。
守屋さんだからこそ、嬉しい?
大通りから駅を通り過ぎると、一気に静かな暗闇に包まれ、鳰さんは俺からまた距離をとる。
「何気に、鳰さんとはちょこちょこ会ってますよね」
「……た、確かにそうかも」