私達の世界はタイトル未定。
第七章 『小暑の夕に』
~鳰都~
守屋君と直接会って話をすることになった週末、私は守屋君が今お世話になっている場所の近くのカフェに、電車に乗ってきていた。
来る途中で、先に着いたから中に入っておく、と言っていた通り、守屋君は既に席についていた。
「ま、まだ松葉杖なんだね」
「あと二週間くらいはしなきゃいけないっぽい。毎回お風呂に入るが大変でね」
「……だ、いじょうぶ?」
「お世話になってる同僚に手伝ってもらって、何とか」