私達の世界はタイトル未定。
第八章 『祭りの夜ら』



~鳰都~

 梅雨がすっかり明け、季節は夏本番に向かっている。

 この一週間は天気がずっと安定しており、一層緑と青の綺麗な夏に近付き、空気は乾き湿り気を感じさせない。

「浴衣、似合ってますね」

「な……奈古君こそ、すごく、似合ってます」

 一週間後の週末を空けておいてほしいと言われ、私達はどこへ行こう、何をしよう、と朝一緒に大学へ行きながらだったり、携帯のメッセージをやり取りしながら話し合った。



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