私達の世界はタイトル未定。
土曜日の夜に海辺で花火大会があるのは調べて分かり、行ってみたいと思い切って提案したのは私で、人が沢山来るが大丈夫か、と奈古君に心配された。
せっかくの機会だから浴衣を着てみたい、と言ったのも私の方で、浴衣を持っていなかった私は、平日の仕事終わりに、勇気を出して街の方まで一人で行って、着物屋さんで浴衣を購入した。
お店の人には話し方が変だと思われたかもしれないが、こうまでして無理に背伸びをしてみようと思ったのは、私はこの日を特別なものにしたいと思っていたからである。