学園スパイラル~七不思議編~
「意味わかんないよね~」

 箱ジュースのストローをガシガシと噛み、健は最後の不思議を語り始める。

「七つ目はね。ここ、食堂での話」

 いよいよかと匠は自然と身を乗り出す。よく、七つ全てを知れば死ぬと言われる学校もあるようだが、この学園はそんなことはなさそうだ。

 向かいに座っている健は、今までにない表情で声をひそめる。どうやら、これまでの七不思議とは毛色が違うらしい。

「厨房で一人、白衣を着た男が料理してるんだって。──自分の頭を」

 最後はどうやらまともな話のようだ。

 このまま全ておかしな七不思議だったらどうすべきかと思っていたが、どうにか幾つかは普通にオカルトとなっている。

 匠は安堵して、ポリカーボネイト製の椅子に背中を預けた。




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