学園スパイラル~七不思議編~
 
 ──三十分後

 健は悩ましげな表情でプールから上がり匠たちの所に戻ってくる。

「どうだい」

「うーん」

 小さく唸りながらタオルで体を拭いて服を着る。

「親戚の姪っ子に教えたときみたいにやってみたけど~」

 不安を抱きつつも三人はプールに視線を向ける。第一コースに青白い光がぼんやりと浮いていた。

 ふいに水面に大きな物体が落ちる音がして、バチャバチャと何かが暴れている。

「あれは──泳いでいるのか?」

 よく聞けば、泳いでいる音にも聞こえる。

「そのようだね」

「よっしゃ! 成功!」

 しばらく聞き入っていると、遠のいていく水音が止み辺りは静まりかえった。
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