学園スパイラル~七不思議編~
部屋に入ってすぐ左の壁、二メートルほどの高さに飾られているのは、有名な作曲家モーツァルト、シューベルト、ベートーベンの肖像画。
奥の窓にはしっかりとカーテンがかけられ、右の棚にハーモニカなどが置かれている。
部屋の中央を牛耳るのは、場違いとも感じてしまうほど豪華なグランドピアノ。年に何度かは授業の一環としてプロのピアニストを呼んで演奏してもらっている。
「逃げちゃった?」
健の問いかけに、匠はグランドピアノの前にある高さを変えられる横長の四角い椅子を見下ろした。
「まだいるよ」
少女だね。そうは言うものの、今度は青白い光すら見えない。
何故ならば、部屋全体が薄暗い光を帯びているからだ。夏だというのに、この部屋だけは少しだけ涼しい。
「今までと違うぞ」
まるで、霧が立ちこめているような異様な雰囲気に耕平は戸惑った。
奥の窓にはしっかりとカーテンがかけられ、右の棚にハーモニカなどが置かれている。
部屋の中央を牛耳るのは、場違いとも感じてしまうほど豪華なグランドピアノ。年に何度かは授業の一環としてプロのピアニストを呼んで演奏してもらっている。
「逃げちゃった?」
健の問いかけに、匠はグランドピアノの前にある高さを変えられる横長の四角い椅子を見下ろした。
「まだいるよ」
少女だね。そうは言うものの、今度は青白い光すら見えない。
何故ならば、部屋全体が薄暗い光を帯びているからだ。夏だというのに、この部屋だけは少しだけ涼しい。
「今までと違うぞ」
まるで、霧が立ちこめているような異様な雰囲気に耕平は戸惑った。