Flower〜君に伝えたいことがある
光華と話を終えた三葉が俺のところに来る
「お父さんとお母さんは?」
「先に帰った」
「そっか!」
「俺達も帰ろうか」
一緒に帰る並木道
「本当に行っちゃうの?」
「あぁ、父さんとの約束だからな」
寂しそうな三葉
俺達はあの公園に立ち寄った
「ちょっとここで待ってて」
三葉をベンチに座らせ
俺はあの花を取りに行く
その花で小さな花輪をつくった
三葉の元へそれを届ける
俺は三葉の左手を握り
薬指にそれをつけた
「シロツメクサ……」
「必ず……必ず迎えに行く」
三葉は涙を溜めたその目で
俺の大好きな笑顔を見せてくれた