Flower〜君に伝えたいことがある


「みぃちゃん!一葉!」

学校に近づくと陸斗が後ろから声をかけた

「おはよ」

「りっくん先輩、おはようございます!」


「二人ともおはよう!早速仲良く登校だね♪キューピットは嬉しいよ~」

「くっつくな」

陸斗は俺に抱きつく

暑い


学校に入るとそれぞれ教室にむかった


もちろん陸斗と俺は同じクラス

「ねぇ、一葉、昨日あの後みぃちゃんとどうだった?」

カバンを置きながら陸斗が聞いてくる

陸斗のくせに心配してくれてたみたいだ

「あぁ、あいつ携帯持ってなくて携帯買いに行った」

「オバサンの店に?」

「そうそう、親が近くに居ないらしいから持ってなくて俺名義で買った」

「彼女って紹介したの?」

「……必然的にそうなるよね?」

「そうだな」

陸斗は何が面白いのかケラケラ笑う

「でも一葉が彼女紹介するの初めてじゃない?」

「……そうかな?」

「そうだよ、今までの彼女長続きしなくてさ~紹介するまでもなかったじゃん」



まぁ確かにそうかもしれない


今までの彼女も外に遊びに行くのが面倒で家に呼んではいたけど……


母さんは仕事で顔を合わせたことは無い

たまたま咲が家に居て何度か顔を合わせたくらいだ

父さんは長いこと単身赴任をしているため紹介するまでもなかった






< 22 / 104 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop