Flower〜君に伝えたいことがある
運命というもの
~ichiyou side
翌朝三葉より先に起きた俺は
ベッドの中で彼女を抱きしめる
日に日に募る三葉への想いはもう抑えることができない
俺に見せてくれる沢山の表情は全てが俺の宝物になる
(やっぱり初めてだったんだよな…)
俺はもちろん初めてではない
でも昨日の行為に多少恥ずかしさを覚えた
自分からあんなに求めたことが初めてだったからだ
「……ん……一葉……」
開くのを拒む目を三葉は擦りながら俺の名前を呼ぶ
また俺は三葉を抱きしめた
「……おはよう」
ようやく開けた三葉の目と
さっきから彼女しか見てない俺の目が合う
三葉は恥ずかしそうに俺の胸に顔を埋める
「三葉、おはよう」
何も言わずに俺の腹に三葉の手が回る
愛おしくて愛おしくて俺は三葉の髪を撫でた
「怖くなかった?」
「……一葉だから大丈夫」
「痛くなかった?」
「一葉だから……
……その質問終わりにして」
俺はくすくす笑う
三葉は少し怒った顔をするけどすぐに俺の大好きな笑顔になった