Flower〜君に伝えたいことがある
いつの間にか俺達は眠っていた
「一葉……?」
優しい三葉の声がする
こんな朝を迎えられることが嬉しくてたまらない
「三葉……ゴメンな」
「ううん、一葉のせいじゃない……誰のせいでもないよ」
俺は何度も三葉の言葉に助けられてきた
「……私自身忘れてたの、あの日の事」
「公園の?」
「うん、でもあの公園で一葉待ってる時に思い出した」
「これ覚えてる?」
シロツメクサのしおりを渡す
「これ……あの時私が渡した……?」
「そう、あの日からこれが俺のお守りだった
ずっと会ってお礼を言いたかったんだ
【みつのおかげで幸せになれたよ】って」
「ちがう……ちがうの!!私知らなくて……
シロツメクサって沢山花言葉があるらしくって……
その1つが【復讐】で……それで」
泣きだしそうな三葉の頭をポンポンと撫でる
「俺には【幸福】を運んでくれた
三葉が渡してくれたこの花は、紛れもなく幸福の花だったよ」
「いちよぉ……」
三葉ば俺に抱きついてくる
俺はなだめるように三葉を包み込んだ