Flower〜君に伝えたいことがある
その日はある日突然訪れる
仕事から帰るといつにも増して笑顔が素敵な洋子さんがいた
三葉はソファーで寝ていて
鼻歌を歌いながら料理をしている
『今日あの人に会ったのよ』
嬉しそうな洋子さんを見た父さんは聞く
『まだ好きなのか?』
『……簡単に忘れられないわ』
そろそろ潮時かな
三葉の髪を撫でながら覚悟を決める
その日から数日後
家にアイツが来ていた
三葉は幼稚園に行っていて家にはいない
俺に話があるといった2人は
手を握り微笑み合う
もう俺の出る幕はなかった
三葉が帰ってくる前に
荷物をまとめる
玄関に飾っておいた写真
幸せだったあの時の写真を持って家を出た
「それでもやっぱり洋子が好きだった
最後に三葉にも会いたかった、でも三葉の顔を見ると決心が鈍りそうで出来なかった……」
三葉の頬には涙が流れる