恋愛格差~本気の恋を教えて~
「栞、こっちこっち」

私には似合わない、赤提灯があるお店の前で手をあげる先輩

臭いがつく。

そう思ったけど、来てしまったから仕方ない

「お待たせして、ごめんなさい」

「いや、大丈夫」

だいぶ年期が入ってるだろう、暖簾は破れて色も薄い

やっぱり中もそれなり

私は覚悟を決めてカウンターに座った


「急に誘って悪かったね。しかもお洒落な店じゃなくて」

最後の方は小声になり、あまり聞き取れなかった

「いえ、、、」

「俺の奢りだから、遠慮しないでどんどん飲んで」

「じゃあ、お言葉に甘えて」

なんて可愛い子ぶってみる

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