幸せだったよ…【短】
「っ…き…ぇ…大好きだ大好きだ…」
俺は涙でぼやけた視界を
手で何度も何度も拭った
「お母…さん…大好き…ありが…とう…」
「き…ぇ…希恵ーー!」
おばさんはその場に
座りこんだ
おじさんがそっと支え
希恵の前につれてくる
「お父さん…大好きだよ…ありがとう…」
「あぁ…私も愛してるよ」
おじさんも
目に涙を貯めながら
希恵に微笑みかけた
「先輩…愛してる…」
「俺も…愛してる…」
「今度…生まれてきたら…ちゃんと…デート…っしたいなぁ…病気なんて…ない体にぃ…生まれてきたいなぁ…」
「希恵…」