俺の同僚曰く、世界平和はどんちゃん騒ぎと笑顔でできている「下」
俺たちは階段を降りて脱出するのをやめ、窓から飛び降りることにした。二階だが、雪がクッションとなり、大怪我はしないだろう。

「嘘!!怖いッ!!そんなの無理だよ!!」

リリーが脱出方法を聞いて顔を真っ青にして、体を震わせる。俺は「大丈夫だ。俺にしっかり掴まって目を閉じてろ」と優しく言う。

「大丈夫だヨ。リリーなら耐えられるネ!」

リーもリリーの頭を撫で、窓を開けた。冷たい風と雪が俺たちに当たる。

「一、二、三!!」

俺はリリーを強く抱きしめ、飛び降りた。リリーはしっかり俺に掴まっている。リーも俺たちが飛び降りた直後に飛び降りた。

柔らかな雪に埋もれた刹那、イワンたちが走ってきた。

「リーバスくん!大丈夫?」とイワン。

「警察は呼びましたので安心してください!」と小町。

「なんか映画を観てる気分…」とアレックス。

「お怪我はありませんか?」とジャック。

「みんなとりあえず無事でよかったですわ」とフローレンス。

イワンの家に警察が到着するのに、最低でも三十分はかかるそうだ。俺たちは黙って崩れていくイワンの家を見つめた。あと少し遅かったら……と思うと、この選択は正しかったとわかる。
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