俺の同僚曰く、世界平和はどんちゃん騒ぎと笑顔でできている「下」

その人物の手を、ライナがそっと包む。

「……全てが終われば、あなた様は帰らねばなりません。悔いのないようにしてください」

「……はい……」

その人物のエメラルドグリーンの瞳から、一筋の涙がこぼれ落ちた。



世界大戦が終わると新聞で伝えられた三日後、ドリス国の会議室では会議……ではなくパーティーが開かれていた。

「平和になるんだし、今日くらいは派手に騒ごう！！」

会議が始まる前にやって来ていたリリーは、会議室を飾り付けながらそう言った。こんなに早く来られるのなら、今までの会議も早く来れただろう！という俺の言葉は、アレックスたちの声にかき消された。

「すげぇ〜！！これ、全部リリーが一人でしたの！？」

「すごいですわね…。感激ですわ！」

アレックスとフローレンスが驚くのも無理はない。会議用のテーブルなどは全て片付けられ、新しく用意された机の上には、各国のお菓子や軽食が並んでいる。色々な飲み物も置かれ……ああ、ダメだ！あそこにビールが置かれているではないか！